さくらぎ瀞がわかる範囲の(スリランカの)テーラワーダの教え

スダンマ長老の弟子(在家)がつぶやいてみる。(只今休止中です)

BBQ、肉食

 今日は、よくわからない話を書こうと思う。

 

 よくわからない人が書くのだから、内容はそれなりだ。まあ仕方がない、だって料理といえばインスタントを作るくらいしかできないんだもん。


 スダンマ長老は、バーベキューが嫌いだ。すんごい嫌いだ。

 なぜなのかと思った。皆で楽しく食べてなにがいけないのかと思った。

 しかし、スリランカ人の在家に聞いても、やはりバーベキューには悪いイメージがあるようだ。

 端的に言って、テーラワーダにおいてバーベキューは良いこととはされていない。


 すき家を見て話をしたら、スダンマ長老がおっしゃる。「仏教徒は牛を食べない。」

 なにがいけないのか。スリランカからしてみると、農作業でともに働く家族みたいなもので、乳にもお世話になっている。なんだかお母さんを食べているみたい、な気持ちになるらしい。

 当然私にはよくわからないから、師匠が言うから素直に従って牛を食べていない。これが有行の善心というやつだ。


 では豚もよくないだろうなあとスダンマ長老に聞くと、「豚はいいですよ」と言う。

 しかし私は知っている。スリランカの敬虔な仏教徒のうちでは、豚肉が家に入るだけでも家中にターメリックをまくらしい。日本で言うと塩をまくみたいなイメージか。

 寺にいるとよくわかるが、お食事のお布施があるとき、必ず豆、ダール豆のカレーが出てくる。これがスリランカ人は大好きだ。しかし日本にはこれに相当するような料理がない。いや、あったとしても、毎日食卓に並ぶようなものではない。だから、栄養の面も考えて、「豚はいい」と言ったのかも知れない。ちなみにスダンマ長老のうちは、代々アーユルヴェーダ医の家系だ。言いつけに従って、私は豚は食べている。


 そういうわけで、お食事のお布施の時、牛、豚は出さない。

 

 しかし一度、スガタ精舎でのお食事のお布施で豚が出たことがある。私も見たときに「おや?」と思ったが、やはり場が騒然としたらしい。「これを本当にお坊様にお布施するのか?」と。

 海外に一度でも出たことがある人はよくわかると思うのだが、外国語の環境に囲まれると、一度は母国語が恋しくなる時が来る。必ず来る。そこで、スリランカ人にとっては外国である日本の、シンハラ語コミュニティーであるお寺に来る。

 確実なことはわからないが、スリランカにいる時にはあまり、または一度も寺に行ったことがなくても、ここ海外に来るとやはり来たくなることがあると思う。だから寺の習慣をよく知らない人も来るのだろうなあ、と思う。


 お坊様の中には、ベジタリアンの方もいらっしゃる。卵も食べない。これは人による。お布施するときはちょっと配慮すればいいだけの話だ。


 ではお布施では他はいいのか。

 鳥、ラム、魚は大丈夫だ。

 基準はよくわからない。大きい四足歩行の動物だからダメなのか。ニャーナーランカーラ長老は「魚なら食べれる」とおっしゃっていた。


 経典に、「虎、人、馬(他にもあった)は食べるな」とあった。虎はまあ食わないだろうし、人は、うん、だめだろうなあ。しかし馬もダメかあ、馬刺し食えないなあ、と思ったのでよく覚えている。

 

sakuragi-theravada.hatenablog.jp こちらに出てくる、眼光鋭いウィジタナンダ長老が、「それでは日本の大乗仏教みたいだ」と笑ったことがある。

 話の流れは忘れてしまったが、意味はこうだ。

 精進料理に、肉に味も見た目も似せた豆の料理がある。だからこそ発展した文化、伝統であるし、それ自体は素晴らしいのだが、仏教的に見て、

 「これでは肉に対する渇愛を増やしているだけではないか」と。

 実は肉を食べたくて仕方がない、でも「食べるな」という戒があるから食べない。でも肉は食べたい。う~ん、豆で作れば戒をやぶってないんじゃね?って話だ。

 これなら、肉を食べて、元気に修行した方が良いんじゃね?というわけだ。

 これも、もしかしたら、人によってはそうすることによって修行が進む人がいるかもしれないので、万人に適用、というわけではないのかも知れないが、正直なところ、私も同意見だ。戒律にしばられるより、その人に適した修行方法を模索した方が良いと思う。人によって業がまるで違う。身体も違うが、心も相当違う。

 どうも日本の大乗仏教は公式、万人に適用できるものを追求しすぎるような気がする。しかし気がする、だけだ。なにしろ専門に大乗仏教を勉強したわけではない私がいい加減なことを言っているだけだ。


 というわけで、テーラワーダのお坊様にお食事のお布施をする時には、牛、豚はダメだ、という話でした。

sakuragi-theravada.hatenablog.jp

 桑名の精舎の話をしようと思ったらなぜか食事のお布施の話をしてしまった、こちらもよろしければ是非。